講義1-2: 情報実験室1のモーションキャプチャ設備
OptiTrackのモーションキャプチャシステム
仕様
- カメラ: PrimeX 10台
- 光学マーカー: 39 個 × 2セット
- モーションキャプチャスーツ: 5着 (小さめのM, L, XL)
- 解析ソフトウェア: Motive(有償ソフト)
Motive(モーティブ)とは
モーションキャプチャ用のソフトウェア
- 後方のPC一台にライセンスあり
- OptiTrackとの連携
主な機能
- マーカーデータのキャプチャ
- 人体モデルの姿勢計算
- キャプチャデータのエクスポート
Motiveで行うこと
[下準備]
- キャリブレーション: カメラの位置をソフトウェアに登録
- グラウンディング: スクウェアで地面を認識
- スケルトンの認識: マーカーを付けて人体構造を認識
[キャプチャ]
- リアルタイムプレビュー: 60 FPS超のキャプチャ精度
- 録画: 動作認識している時系列データを保存
[エクスポート]
- 解析用(CSV): マーカー座標データ
- 編集用(FBX): スケルトン構造,関節角データ
FBXとは
モデルデータとモーションデータの両方を書き込める汎用的な3Dファイルフォーマット.
Motiveから別のソフトウェアにデータを移行する際に使用するファイル形式.
[下準備]
カメラキャリブレーション
カメラ同士の相対的な位置関係を認識
ワンディング
- 認識用の3点マーカーをカメラの前で振る
- ⇨ 複数カメラで見る
- ⇨ 相対的な位置関係が分かる
- 必要な数だけサンプリング
- ⇨ 認識精度が上がり次のステップに進める
グラウンディング
スクウェアで地面を認識
カメラの絶対座標を登録
- X軸,Z軸,原点を認識させる
- ⇨ 3D空間での座標が分かるようになる
スケルトンの認識
Motive上のソフトウェアで確認しながらマーカーを付ける
39個のマーカーを配置
- 人体テンプレートに合わせて配置
- ⇨ 腕・腰・足の特定部位を認識できるようになる
[キャプチャ]
リアルタイムプレビュー
60FPS超のキャプチャ精度
FPS: Frame Per Second (1秒間に何回キャプチャするか)
- 60 FPS: 1秒間に60回キャプチャ
キャプチャ間隔: FPSと逆数の関係
- 1/60 ≒ 0.0167秒
録画
以下をリアルタイムに処理
- マーカー座標の時系列データを記録
- スケルトン構造から関節角を計算
- 人体モデルのアニメーション
録画したものは3次元データなので後からビューを変えられる
[エクスポート]
解析用のCSV形式: マーカー座標
読み込みやすいテキスト形式
第2回の演習ではp5.jsに読み込んで以下の解析を行う予定
- マーカー座標の可視化
- スケルトン構造の可視化
- 関節角などの補助計測